経営コストを削減するIT活用 第6回 ビジネスソフトをSaaSで利用してコスト削減!
ソフトウェアの新しい販売形態として、最近よく耳にするのがSaaS(サース:Software as a Serviceの略)だ。ソフトウェアをパッケージ商品として販売するのではなく、サービスとして提供するSaaS。これを利用することでコストダウンが図れるかもしれない。
SaaSになるとどうしてコストダウンできるのか?
SaaSは新しいソフトウェア技術などではなく、新しいソフトウェアの販売形態である。従来は、ソフトウェアといえばパッケージを購入して利用するものと相場が決まっていた。つまりソフトウェア(厳密にいえばライセンス)の対価を支払っていたことになる。一方のSaaSは、インターネットを通じてソフトウェアの機能がサービスとして提供され、ユーザーはサービスへの対価(たとえば月額利用料金)を支払う。
SaaSには、ソフトウェアを提供する側にも、利用する側にも、それぞれメリットがある。たとえば提供する側は、既存のソフトウェア流通に乗せるためのパッケージを作成する必要がなく、経費を削減でき、在庫を抱えるリスクもなくなるほか、ソフトウェアのメンテナンスやアップデートも、サービスを提供するサーバ上で一元的に行える。
では利用者側には、どのようなメリットがあるだろうか。財務会計ソフトウェアの導入を考えてみよう。従来であれば、1本あたり数十万円から場合によっては数百万円するソフトウェアを導入することになる。初期投資は決して安いものではないはずだ。一方、SaaSは若干の初期費用がかかることはあるが、基本的に利用に応じた料金モデルのため、初期投資は格段に安く抑えることができる。
また、パッケージ購入の場合、運用を開始した後もアップデートなどの保守はユーザーの手により行う必要があるが、SaaSでは常にアップデートされたサービスを利用することになるので煩わしさはない。さらに、運用形態によってはサーバコンピュータの運用・管理も必要になるなど、ITスキルをもつスタッフを抱える人件費も覚悟しなければならないが、SaaSならばサーバの運用・管理はサービス提供者が行うため、利用者にそうした負担はない。
そして利用者にとってSaaSの最大の魅力は「乗り換え」が容易だということだ。パッケージソフトウェアの場合、導入後に使いづらいなどの問題が発覚しても、償却するまでは、途中で廃棄するわけにもいかない。しかしSaaSならば、導入後に使いづらいことがわかった場合、翌月から別のサービスに乗り換えることもできるのである。
もちろん長期的に見た場合には、月額で支払い続けるほうがコスト的に不利になることもある。だが、それだけ長期で利用していく見通しが立ったのであれば、その時点でパッケージと自社サーバを購入し、自社システムとして運用していけばよいだけの話である。起業からまだ年数が浅い場合や、中小企業ならではの経営スピードや柔軟性を活かしたければ、SaaSの利用を1度は検討するべきだろう。
■経産省主導の中小企業向け低価格SaaS
ここまでSaaSのメリットを紹介してきたが「それって、大企業がSI事業者に委託して開発するような大規模なソフトウェアのことでしょ?」と思っているかもしれないが、そのようなことはない。
2009年3月31日から経済産業省主導の「中小企業向けSaaS活用基盤(J-SaaS)」が運用を開始した。J-SaaSは、中小企業を対象に、財務会計などのバックオフィス業務から電子申告までを一貫して行えるワンストップサービスであり、さまざまなソフトウェアベンダがショップとして出店するマルチテナント型のポータルサイト形式をとっている(画面1)。
財務会計、経理、給与計算、販売管理、経営分析、グループウェア、税務申告など、企業経営に必要とされる一通りのサービスが用意されている。たとえば「勘定奉行 for J-SaaS」のように、人気ソフトウェアのJ-SaaS版なども含まれている。
利用料金や初期費用などはサービスごとに定められており、初期費用無料というサービスもあれば、月額料金ではなく年額料金を設定しているサービスもある。一例を挙げると「会計ワークス J-SaaS版」は2ユーザーで初期費用1万500円、月額料金3150円となっている。また、無料のお試し版を用意しているベンダもあるので試してみるとよいだろう。
ここではJ-SaaSを紹介したが、世の中にはSaaSベンダが増えつつある。コストダウンに直結するサービスだけに、今後登場するさまざまなサービスに注目しておくことをお勧めする。
SaaSになるとどうしてコストダウンできるのか?
SaaSは新しいソフトウェア技術などではなく、新しいソフトウェアの販売形態である。従来は、ソフトウェアといえばパッケージを購入して利用するものと相場が決まっていた。つまりソフトウェア(厳密にいえばライセンス)の対価を支払っていたことになる。一方のSaaSは、インターネットを通じてソフトウェアの機能がサービスとして提供され、ユーザーはサービスへの対価(たとえば月額利用料金)を支払う。
SaaSには、ソフトウェアを提供する側にも、利用する側にも、それぞれメリットがある。たとえば提供する側は、既存のソフトウェア流通に乗せるためのパッケージを作成する必要がなく、経費を削減でき、在庫を抱えるリスクもなくなるほか、ソフトウェアのメンテナンスやアップデートも、サービスを提供するサーバ上で一元的に行える。
では利用者側には、どのようなメリットがあるだろうか。財務会計ソフトウェアの導入を考えてみよう。従来であれば、1本あたり数十万円から場合によっては数百万円するソフトウェアを導入することになる。初期投資は決して安いものではないはずだ。一方、SaaSは若干の初期費用がかかることはあるが、基本的に利用に応じた料金モデルのため、初期投資は格段に安く抑えることができる。
また、パッケージ購入の場合、運用を開始した後もアップデートなどの保守はユーザーの手により行う必要があるが、SaaSでは常にアップデートされたサービスを利用することになるので煩わしさはない。さらに、運用形態によってはサーバコンピュータの運用・管理も必要になるなど、ITスキルをもつスタッフを抱える人件費も覚悟しなければならないが、SaaSならばサーバの運用・管理はサービス提供者が行うため、利用者にそうした負担はない。
そして利用者にとってSaaSの最大の魅力は「乗り換え」が容易だということだ。パッケージソフトウェアの場合、導入後に使いづらいなどの問題が発覚しても、償却するまでは、途中で廃棄するわけにもいかない。しかしSaaSならば、導入後に使いづらいことがわかった場合、翌月から別のサービスに乗り換えることもできるのである。
もちろん長期的に見た場合には、月額で支払い続けるほうがコスト的に不利になることもある。だが、それだけ長期で利用していく見通しが立ったのであれば、その時点でパッケージと自社サーバを購入し、自社システムとして運用していけばよいだけの話である。起業からまだ年数が浅い場合や、中小企業ならではの経営スピードや柔軟性を活かしたければ、SaaSの利用を1度は検討するべきだろう。
■経産省主導の中小企業向け低価格SaaS
ここまでSaaSのメリットを紹介してきたが「それって、大企業がSI事業者に委託して開発するような大規模なソフトウェアのことでしょ?」と思っているかもしれないが、そのようなことはない。
2009年3月31日から経済産業省主導の「中小企業向けSaaS活用基盤(J-SaaS)」が運用を開始した。J-SaaSは、中小企業を対象に、財務会計などのバックオフィス業務から電子申告までを一貫して行えるワンストップサービスであり、さまざまなソフトウェアベンダがショップとして出店するマルチテナント型のポータルサイト形式をとっている(画面1)。
財務会計、経理、給与計算、販売管理、経営分析、グループウェア、税務申告など、企業経営に必要とされる一通りのサービスが用意されている。たとえば「勘定奉行 for J-SaaS」のように、人気ソフトウェアのJ-SaaS版なども含まれている。
利用料金や初期費用などはサービスごとに定められており、初期費用無料というサービスもあれば、月額料金ではなく年額料金を設定しているサービスもある。一例を挙げると「会計ワークス J-SaaS版」は2ユーザーで初期費用1万500円、月額料金3150円となっている。また、無料のお試し版を用意しているベンダもあるので試してみるとよいだろう。
ここではJ-SaaSを紹介したが、世の中にはSaaSベンダが増えつつある。コストダウンに直結するサービスだけに、今後登場するさまざまなサービスに注目しておくことをお勧めする。
J-SaaS(https://www.ec.j-saas.jp/shop/main)のメインページ。通販のマルチテナント型のポータルサイトと同様、最初に会員登録する必要がある。会員登録後に利用したいサービスを選んで購入していく。
