インテル「vPro」 はコスト削減を実現する「攻める」ソリューション
作成者:
青山祐輔
TCOの削減はあらゆる企業にとって重要な課題となっている。昨今の経済状況の中で、少しでもコストを削り、利益を上げるためには、 IT部門も TCOを意識することが求められる。では、情報システムにはどのような TCO削減の方法があるのだろうか。そのための大きなサポートになるのが「インテル® vPro™(ヴィープロ)テクノロジー」だ。
特に中小企業にとってインテル® vPro™ テクノロジーが具体的にどのように役にたつのか、インテル® 株式会社マーケティング本部の徳永貴士氏に伺った。
インテル® vPro™ テクノロジーとは、ひとことで言えば「インテル®先進のハードウェアと対応したソフトウェアがセットになった管理プラットフォーム」(徳永氏)だ。チップセットに内蔵されたマネージメント・エンジンによるハードウェアレベルでの管理と、その機能を活用したソフトウェアによる柔軟かつ多様なソリューションを可能にする技術である。こう説明されると難解に感じるが、大雑把に言ってしまえば「ビジネスで役に立つ機能を搭載した PC」ということだ。 2006年に登場して以来、多くの企業で導入が進んでおり「世界トップ企業 100社のうち約 7割が導入し、 5000を超える販売チャネルがあります」(徳永氏)という。
■ビジネスで求められる ITの 3つのポイント
徳永氏によれば、昨今の IT部門が求められている課題を改めて整理すると、大きく 3つあるという。下に挙げた 3つの点だ。
1. 電力コスト
2. 管理運用
3. セキュリティ
それぞれ個別に見ていこう。
1. 電力コスト
電力コストは、グリーン ITがトレンドになる中で、消費電力の削減は電力にかかるコストを減らすとともに、 CO2排出量の削減にもつながっている。一企業の経営のみならず CSR( Corporate Social Responsibility=企業の社会責任)の観点からも求められている。
2. 管理運用
管理運用は、コスト・センターとなる企業の管理部門と同様に、それ自体がコストの固まりだ。そもそも日常の業務における安定運用に加えて、生産性の向上、事業継続性、セキュリティ、情報漏洩などなど、 ITの管理運用にかかる負荷は増す一方だ。
3. セキュリティ
そしてセキュリティに関しては、もはや言うまでもないだろう。企業でデータを守ることはすでに重要な業務の 1つだ。
インテル® vPro™ テクノロジーは、これらを解決するソリューションとして開発された。インテル® vPro™ テクノロジーは、インテル®のプラットフォーム要素技術である盗難対策のインテル® AT(アンチ・セフト・テクノロジー)、セキュリティのインテル® TXT(トラステッド・エクスキューション・テクノロジー)、仮想化技術のインテル® VT(バーチャライゼーション・テクノロジー)、そして管理のインテル® AMT(アドバンスト・マネージメント・テクノロジ-)などが支援している。
今回はインテル® vPro™ テクノロジーの主要な技術、 AMTによって実現する管理のコスト削減に絞って話をしよう。
■自己管理がままならない社内で IT担当者の管理コストを抑える
企業でよくあるシナリオを考えてみよう。社内業務システムのリプレイスにともなって、クライアント側のアプリケーションも更新が必要となった。または、 Windows Updateで OSにパッチを当てる必要がある。それ以外にも、 PCのメンテナンスはいくつものシチュエーションが存在する。
IT 部門の人間としては、それぞれの PCを使用している社員に作業をしてもらいたいところだが、 IT部門の人間が「このくらいの作業……」と思っていても、すべての社員のスキルや業務上の事情を考慮すると、一律に対応してもらうのは困難になる。そして、 IT部門の人間が休日出勤をして一律にメンテナンスをするということは、中小企業ではよくあるパターンだろう。
AMTを利用すれば、そのような場合に管理用アプリケーションからすべてのクライアント PCを一斉にメンテナンスすることが可能になる。その際に、すべての社員に前日帰宅する際、 PCを起動させたままにしてもらう必要もない。インテル® vPro™ テクノロジーならば、ネットワーク越しにリモートで PCを起動させ、メンテナンスを行ない、そしてシャットダウンすることができる。
AMTの正体はチップセットに内蔵されたマネージメント・エンジンだ。つまり、クライアント OSには依存しない。従って、電源が落ちている状態や、クライアント OSがハングアップしている状態から、ブートやシャットダウンが行なえるというわけだ。
また、リモートからメンテナンスが自由にできるということは、遠隔地の事業所のメンテナンスも本社から一元的にできるということでもある。ソフトウェアのメンテナンスに関しては、わざわざ IT部門の人間が出張したりする必要がなくなる。
これらの特徴が好感されて医療機関による導入事例が増えているという「病院は IT部門を持たないところが多いし、お医者さんが使う端末にはセンシティブな情報が入っているので、こういったソリューションが求められるようです」(徳永氏)
もう 1つ忘れていけないのは、必要なときのみ PCを起動できるということは、それ自体が消費電力の削減にもなるということだ。インテル®の試算によれば、数年前の標準的な PC(Pentium D プロセッサー 945搭載デスクトップ PC+ CRTモニター)をインテル® vPro™ テクノロジーに対応した最新のノートブック PCに更新して適切な電源管理を行なうと、消費電力を約 26分の 1に削減できるという。
■プラットフォームの浸透度が効率をさらに向上させる
インテル® vPro™ テクノロジーが運用コストの削減につながることは理解できた。では、導入コストはどうだろう。
インテル® vPro™ テクノロジーが大きなアドバンテージとなるのが、インテル®という最大の PCプラットフォーム・ベンダーが提供しているという点だ。つまり、業界標準のプラットフォームなのだ。最近のインテル®プロセッサーを搭載した PCならば、多くがインテル® vPro™ テクノロジーに対応しており、また管理ソリューションも数多く、国内でも 30製品を越えている。
この中には大手システムベンダーもあるが、中小企業向けのサービスや管理用のパッケージ・ソフトを提供しているものもある。すでにクライアント PCがインテル® vPro™ テクノロジーに対応していれば、管理用アプリケーションを導入するだけで済む場合もある。
また、 MSP(マネージド・サービス・プロバイダー)と呼ばれる、インテル® vPro™ テクノロジーを利用したリモートによるクライアント PCの管理サービスを提供している事業社もある。つまり、 IT部門のアウトソーシングだが、社内に常駐したり、障害時のオン・サイトでのサポートもハードウェア・トラブル時以外は不要になったりするため、中小企業でも導入しやすい。
これまで、 IT部門におけるコスト削減というと、ハードウェアやソフトウェアの導入コストや、運用管理にかかる工数の削減など、どちらかというと「守り」によるものがフォーカスされがちだった。しかし、インテル® vPro™ テクノロジーならばクライアントを統合的に運用管理することによって、トータルでの消費電力削減、 IT部門担当者への負荷の削減といった「攻め」の対応も可能になるのだ。(終)
特に中小企業にとってインテル® vPro™ テクノロジーが具体的にどのように役にたつのか、インテル® 株式会社マーケティング本部の徳永貴士氏に伺った。
インテル® vPro™ テクノロジーとは、ひとことで言えば「インテル®先進のハードウェアと対応したソフトウェアがセットになった管理プラットフォーム」(徳永氏)だ。チップセットに内蔵されたマネージメント・エンジンによるハードウェアレベルでの管理と、その機能を活用したソフトウェアによる柔軟かつ多様なソリューションを可能にする技術である。こう説明されると難解に感じるが、大雑把に言ってしまえば「ビジネスで役に立つ機能を搭載した PC」ということだ。 2006年に登場して以来、多くの企業で導入が進んでおり「世界トップ企業 100社のうち約 7割が導入し、 5000を超える販売チャネルがあります」(徳永氏)という。
■ビジネスで求められる ITの 3つのポイント
徳永氏によれば、昨今の IT部門が求められている課題を改めて整理すると、大きく 3つあるという。下に挙げた 3つの点だ。
1. 電力コスト
2. 管理運用
3. セキュリティ
それぞれ個別に見ていこう。
1. 電力コスト
電力コストは、グリーン ITがトレンドになる中で、消費電力の削減は電力にかかるコストを減らすとともに、 CO2排出量の削減にもつながっている。一企業の経営のみならず CSR( Corporate Social Responsibility=企業の社会責任)の観点からも求められている。
2. 管理運用
管理運用は、コスト・センターとなる企業の管理部門と同様に、それ自体がコストの固まりだ。そもそも日常の業務における安定運用に加えて、生産性の向上、事業継続性、セキュリティ、情報漏洩などなど、 ITの管理運用にかかる負荷は増す一方だ。
3. セキュリティ
そしてセキュリティに関しては、もはや言うまでもないだろう。企業でデータを守ることはすでに重要な業務の 1つだ。
インテル® vPro™ テクノロジーは、これらを解決するソリューションとして開発された。インテル® vPro™ テクノロジーは、インテル®のプラットフォーム要素技術である盗難対策のインテル® AT(アンチ・セフト・テクノロジー)、セキュリティのインテル® TXT(トラステッド・エクスキューション・テクノロジー)、仮想化技術のインテル® VT(バーチャライゼーション・テクノロジー)、そして管理のインテル® AMT(アドバンスト・マネージメント・テクノロジ-)などが支援している。
今回はインテル® vPro™ テクノロジーの主要な技術、 AMTによって実現する管理のコスト削減に絞って話をしよう。
■自己管理がままならない社内で IT担当者の管理コストを抑える
企業でよくあるシナリオを考えてみよう。社内業務システムのリプレイスにともなって、クライアント側のアプリケーションも更新が必要となった。または、 Windows Updateで OSにパッチを当てる必要がある。それ以外にも、 PCのメンテナンスはいくつものシチュエーションが存在する。
IT 部門の人間としては、それぞれの PCを使用している社員に作業をしてもらいたいところだが、 IT部門の人間が「このくらいの作業……」と思っていても、すべての社員のスキルや業務上の事情を考慮すると、一律に対応してもらうのは困難になる。そして、 IT部門の人間が休日出勤をして一律にメンテナンスをするということは、中小企業ではよくあるパターンだろう。
AMTを利用すれば、そのような場合に管理用アプリケーションからすべてのクライアント PCを一斉にメンテナンスすることが可能になる。その際に、すべての社員に前日帰宅する際、 PCを起動させたままにしてもらう必要もない。インテル® vPro™ テクノロジーならば、ネットワーク越しにリモートで PCを起動させ、メンテナンスを行ない、そしてシャットダウンすることができる。
AMTの正体はチップセットに内蔵されたマネージメント・エンジンだ。つまり、クライアント OSには依存しない。従って、電源が落ちている状態や、クライアント OSがハングアップしている状態から、ブートやシャットダウンが行なえるというわけだ。
また、リモートからメンテナンスが自由にできるということは、遠隔地の事業所のメンテナンスも本社から一元的にできるということでもある。ソフトウェアのメンテナンスに関しては、わざわざ IT部門の人間が出張したりする必要がなくなる。
これらの特徴が好感されて医療機関による導入事例が増えているという「病院は IT部門を持たないところが多いし、お医者さんが使う端末にはセンシティブな情報が入っているので、こういったソリューションが求められるようです」(徳永氏)
もう 1つ忘れていけないのは、必要なときのみ PCを起動できるということは、それ自体が消費電力の削減にもなるということだ。インテル®の試算によれば、数年前の標準的な PC(Pentium D プロセッサー 945搭載デスクトップ PC+ CRTモニター)をインテル® vPro™ テクノロジーに対応した最新のノートブック PCに更新して適切な電源管理を行なうと、消費電力を約 26分の 1に削減できるという。
■プラットフォームの浸透度が効率をさらに向上させる
インテル® vPro™ テクノロジーが運用コストの削減につながることは理解できた。では、導入コストはどうだろう。
インテル® vPro™ テクノロジーが大きなアドバンテージとなるのが、インテル®という最大の PCプラットフォーム・ベンダーが提供しているという点だ。つまり、業界標準のプラットフォームなのだ。最近のインテル®プロセッサーを搭載した PCならば、多くがインテル® vPro™ テクノロジーに対応しており、また管理ソリューションも数多く、国内でも 30製品を越えている。
この中には大手システムベンダーもあるが、中小企業向けのサービスや管理用のパッケージ・ソフトを提供しているものもある。すでにクライアント PCがインテル® vPro™ テクノロジーに対応していれば、管理用アプリケーションを導入するだけで済む場合もある。
また、 MSP(マネージド・サービス・プロバイダー)と呼ばれる、インテル® vPro™ テクノロジーを利用したリモートによるクライアント PCの管理サービスを提供している事業社もある。つまり、 IT部門のアウトソーシングだが、社内に常駐したり、障害時のオン・サイトでのサポートもハードウェア・トラブル時以外は不要になったりするため、中小企業でも導入しやすい。
これまで、 IT部門におけるコスト削減というと、ハードウェアやソフトウェアの導入コストや、運用管理にかかる工数の削減など、どちらかというと「守り」によるものがフォーカスされがちだった。しかし、インテル® vPro™ テクノロジーならばクライアントを統合的に運用管理することによって、トータルでの消費電力削減、 IT部門担当者への負荷の削減といった「攻め」の対応も可能になるのだ。(終)